旧高倉台西小学校跡地と泉北の未来
12月5日に、旧高倉台西小学校活用事業の優先交渉権者が、学校法人みどり学園になったこと、またその提案概要が公式発表された。
そのポイントは、
- 大阪健康福祉短期大学の介護福祉学科(現在は堺市堺区に所在)の機能などを移転する。
- 外国人留学生を受け入れる課程を新たに開設する。
- 学生の実習・実践の場として福祉施設、医療関係施設を併設する。
というもの。
これはまだ、同法人が堺市との間で優先交渉権を得ただけにすぎず、詳細はこれから詰めていかれるわけだが、
- 介護人材の(深刻どころか)苛烈な不足
- 日本が外国人労働力の受け入れに舵を切った
- 泉北ニュータウンの高齢化は全国平均を上回るスピードで進行中
を勘案すると、
介護サービスを提供する外国人労働者を泉北地域に提供する産学連携施設・機能が誕生する
ということになるんじゃないのかなあ。
(訪問系の介護サービスは何らかの公的資格が必要だが、施設内での介護サービスの提供に際しては、未だに無資格で働ける。だから、泉北界隈にある入所型の介護施設は、この学校から、留学生がアルバイトに来てくれれば、本当に助かるだろう。留学生にはアルバイトに行く必然性があり、学校にも学外の介護系アルバイトを積極的に斡旋する理由があるが(学内施設で必要な介護労働力は、学生数に比してわずかだろう)、日本人学生は(たとえ介護福祉を学んでいても)在学中のアルバイトには介護系以外の接客業を選ぶ。そういう時代だ。)
なお、大阪健康福祉短期大学の在籍者数の対定員(1学年240名×2学年)充足率は、2016年37%(180名)→2017年26%(129名)→2018年31%(146名)と3割程度にすぎない。要は日本人学生をまるで集められていないのである。
教育機関の定員充足率が3割程度ということは、社会(=学生)からのニーズが低く、財政的には多額の赤字を垂れ流しており、組織としての持続可能性も低いと言わざるを得ない。この苦境の打開策が上記の提案だったということだろうな(仮にも堺市の中心市街地である堺区から、泉北に移れば、日本人学生はさらに減るだろう。もう本当に集まらない日本人材を脇に置いて、外国人材に活路を見出すのは、時代に合っている選択ともいえる)。
- 泉北により多くの外国人を迎え入れること
- 泉北地域の介護人材を確保すること
- 地域に開かれた複合型施設運営がなされる(かもしれない)こと
は、とてもよいことだと思うので、ぜひうまくやってほしい。応援ぽんぽん。٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
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